雪降る夜はあなたに会いたい 【下】
でも今日は、雪野を一番に気持ちよくさせてやりたい。
本当なら一息にその中を貫いてしまいたいけれど、指と舌で、この甘く淫らな身体を丁寧に愛したい。
「なんでも、してやるから。言えよ」
「私ばっかり、ダメです……、そうすけ、さんも、気持ちよくなって……っ」
雪野の手が俺の肩を必死で押して来る。
その程度の力で俺を引きはがせると思っているのか。
「そんな声で可愛いことを言うな。めちゃくちゃにしたくなる」
「して……もっと、好きに、してっ」
切羽詰まったような雪野の喘ぐ声。快感に飲まれて我を忘れたその声が聞きたかった。
「雪野……っ」
「――んっ」
衝動的に、震える身体を抱き起こし唇を塞いだ。
互いの舌を吸い尽すようなキスに、俺の余裕はなくなりつつある。抱き起した身体を俺の膝に跨がせて食らいつくようなキスをしあえば、雪野がきつく俺の首に腕を回してきた。
「創介さ……んっ」
唇を離すと、雪野が声を上げた。
「どうした……?」
「創介さんに、触れたい。私も、さわりたい……っ」
雪野が俺を誘うように潤んだ目で訴えて来る。
雪野のそんな顔を見て、耐えられるはずもない。
着ていたニットを勢いよく脱ぎ捨て、素肌になった身体で雪野をもう一度強く抱きしめた。