主従夫婦~僕の愛する花嫁様~
「━━━━ここ?」

「あぁ。
理亜に、プレゼントしたくてさ!
理亜、ブローチ好きだろ?
どんなのがいいかなって!」

「だったら━━━━
これなんかどうかな?」

「ん?
んー、へぇー!いいじゃん!」
「フフ…でしょ?」

「………」
「………」
見つめ合う、紅葉と神。

「……/////」
「……ん?神くん?」

「あ…////いや…/////」

バッの離れる、神。
ブローチを掴み、レジへ向かった。

「え?神くん?」


購入し、店を出る。

「━━━━━ありがとな!」
「うん!」

「………」
「………」
駐輪場に向かう。

「紅葉」
「ん?」

「コーヒー、飲まね?
奢るから!」
「え?いいよ!
気持ちだけ、頂きます!」

「いいから!」

また、怯えながら神のバイクに乗り━━━━━

「着いたぞ」
「あ、う、うん。
━━━━━ん?ここ、誰のお家?」

ある、マンション前にいた。

「俺ん家」
「え?神くんのお家?」

「あぁ。行くぞ」
「え?何処か、カフェに行くんじゃ……」

「いい豆があんの!
ほら、来いよ!」
「うん」


「━━━━━お邪魔します」
「ん。
適当に座れよ」
「うん」

殺風景な部屋。
二人用のソファにローテーブル、テレビとゲーム機。
煙草の臭いがこもったような部屋。

神くんらしい部屋だなと思い、笑みが出た。

ソファに座ると、ローテーブルにコトッとマグカップが置かれた。

「ん。どうぞ」
そう言って、紅葉の向かいのフローリングにクッションを敷いてあぐらをかいて座った神。

紅葉もソファの下のフローリングにクッションを敷いて、正座をして座った。
「頂きます!」

フーフーと息を吹きかけて飲む。
「ん。美味しい!」

「フッ…アイスコーヒーの方が良かったな(笑)」
そう言って、クーラーのスイッチを入れた。

「なんか、不思議な感じだね!」
「ん?
あー、そうだな」

「神くんは、理亜と一緒に暮らしたりしないの?」

「そうだな。
そうゆう話は出てるんだ」

「フフ…そっか!
良かった!幸せそうで!」
微笑み言う、紅葉。


神は、その紅葉の笑顔を見て“フッ…”と苦笑いをした。
そして、紅葉を見据えて言った。


「紅葉。
なんで、ここに来たの?」と━━━━━━
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