主従夫婦~僕の愛する花嫁様~
それから、30分後。

雲英と紅葉は、駅前のホテルのスイートルームにいた。
部屋に入るなり、雲英に口唇を貪られる紅葉。


「んんっ…!!甲斐…苦し……」
「んはぁ…ダメ……紅葉様、もっと…もっとです…」

口唇を散々貪り、雲英の口唇は首や鎖骨に落ちていく。

「甲斐、嫌…こんなところで……/////」

「じゃあ…ベッドに行きましょ?」
そう言って、軽々と抱き上げた。


優しくベッドに下ろし、組み敷く雲英。
ジャケットを脱ぎ、ネクタイとカッターシャツの第2ボタンまで外した。

「……/////」
思わず、見惚れてしまう。

「ん?紅葉様?」

「う、ううん…/////」
恥ずかしくて、顔を背けた。

「あ…ダメ……紅葉様、僕を見て?
紅葉様が、僕を煽ったんですからね?
責任を取って、抱かせてください……!」

「それは違っ…/////
甲斐を、安心させたくて……////」

「はい、わかってますよ。
でも、煽られたのも事実です。
ね?紅葉様、もっと……僕を幸せにして?」

そう言って、再度紅葉の口唇を塞いだ。



そのまま、夜が更けて━━━━━━━

ぐったりしている、二人。
雲英が紅葉を包み込むようして抱き締めている。

「申し訳ありません…
また、止まらなくなってしまいました……」
紅葉の額に、自身の額をくっつけ呟く。

「あ…」
紅葉が、声がかすれて上手く声が出せない。

「紅葉様、声…かすれてる……
ちょっと待っててくださいね」
ゆっくり紅葉から離れ、ベッドを降りた雲英。

冷蔵庫からミネラルウォーターを取り、グラスに入れて戻ってきた。
一度サイドテーブルにグラスを置き、紅葉に「お水を持ってきました。起きましょうね!」と言って、優しく起こした。

「紅葉様、どうぞ?」
グラスを渡すと、紅葉がこくっこくっと飲み干した。

「あり…が…と…」
「こちらこそ、申し訳ありません…
無理させてしまって」

「謝らな…い…で」
「え?」

「甲斐…謝ってばかり……」

「あ…
そう…ですね(笑)
でも、紅葉様にだけは嫌われたくないので…」
肩をすくめ、苦笑いする。
そして、そのまま項垂れた。

「甲斐」
「はい」
顔が上げれない、雲英。

「私を見て?」

恐る恐る顔を上げると、紅葉が微笑んでいた。
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