主従夫婦~僕の愛する花嫁様~
「え?」
「何故、そのようなことをお考えになるのですか?」
「何故って、だから!甲斐にうつしたくないから!
私だって、甲斐のこと大切なのよ?」
「ですから!
免疫はきちんとつけてます!
紅葉様が、その様におっしゃることは想定してましたので」
「わかってるけど……
免疫つけてるからって、わからないでしょ?」
「でしたら、何故…この世の中、感染症がうつる人間とうつらない人間が存在するのですか?
それは、免疫の違いだと僕は思います。
身体を強く保つことができれば、風邪に打ち勝つことはできます。
もちろん、全ての感染症に打ち勝つなんて言うつもりありません。
しかし、今回のは風邪です。
その程度なら、僕は負けません。
言いましたよね?
“鍛えてる”って。
だから、心配は無用です。
いつものように、傍にいさせてください」
「………」
紅葉は、何も言い返せなかった。
━━━━━━━━結局、三日間休んだ紅葉。
「大丈夫?」
理亜が心配そうに顔を覗き込む。
「うん!甲斐の方が、心配なくらい」
「え?うつしたとか?」
「ううん。いつもと変わらないよ。
無理してる風でもないし」
「だったら、どこが心配なの?」
「甲斐、私のことばかりでしょ?
この三日間もね。
看病してくれたんだけど、甲斐自身のこと蔑ろにしてた。
執事の時からずっとこんなだけど、今は私達“夫婦”でしょ?
夫婦は、助け合って、支え合うもの。
でも私達は、甲斐ばかり助けてくれて、支えてくれてる。
こんなの、おかしい!」
「紅葉…」
「━━━━━今更何言ってんの?」
そこに、神が割って入ってきた。
「「え?」」
「神」
「神くん?」
「夫婦の形に“正解”なんて、存在しねぇだろ」
「え……」
「紅葉はさ。
雲英さんのこと、ずっと近くで見てて気づかねぇの?」
「え?」
「あの人、紅葉の世話をしてる時が、一番幸せそうだぜ」
「え?」
「俺達の引っ越し手伝ってくれた時も思ったけど、雲英さんはいつも紅葉“だけを”見てる。
紅葉の幸せだけを願って、見守ってる。
紅葉が笑うと、雲英さんはほんと嬉しそうに笑う。
俺達には、クールで表情がほとんど変わんねぇのに(笑)」
「何故、そのようなことをお考えになるのですか?」
「何故って、だから!甲斐にうつしたくないから!
私だって、甲斐のこと大切なのよ?」
「ですから!
免疫はきちんとつけてます!
紅葉様が、その様におっしゃることは想定してましたので」
「わかってるけど……
免疫つけてるからって、わからないでしょ?」
「でしたら、何故…この世の中、感染症がうつる人間とうつらない人間が存在するのですか?
それは、免疫の違いだと僕は思います。
身体を強く保つことができれば、風邪に打ち勝つことはできます。
もちろん、全ての感染症に打ち勝つなんて言うつもりありません。
しかし、今回のは風邪です。
その程度なら、僕は負けません。
言いましたよね?
“鍛えてる”って。
だから、心配は無用です。
いつものように、傍にいさせてください」
「………」
紅葉は、何も言い返せなかった。
━━━━━━━━結局、三日間休んだ紅葉。
「大丈夫?」
理亜が心配そうに顔を覗き込む。
「うん!甲斐の方が、心配なくらい」
「え?うつしたとか?」
「ううん。いつもと変わらないよ。
無理してる風でもないし」
「だったら、どこが心配なの?」
「甲斐、私のことばかりでしょ?
この三日間もね。
看病してくれたんだけど、甲斐自身のこと蔑ろにしてた。
執事の時からずっとこんなだけど、今は私達“夫婦”でしょ?
夫婦は、助け合って、支え合うもの。
でも私達は、甲斐ばかり助けてくれて、支えてくれてる。
こんなの、おかしい!」
「紅葉…」
「━━━━━今更何言ってんの?」
そこに、神が割って入ってきた。
「「え?」」
「神」
「神くん?」
「夫婦の形に“正解”なんて、存在しねぇだろ」
「え……」
「紅葉はさ。
雲英さんのこと、ずっと近くで見てて気づかねぇの?」
「え?」
「あの人、紅葉の世話をしてる時が、一番幸せそうだぜ」
「え?」
「俺達の引っ越し手伝ってくれた時も思ったけど、雲英さんはいつも紅葉“だけを”見てる。
紅葉の幸せだけを願って、見守ってる。
紅葉が笑うと、雲英さんはほんと嬉しそうに笑う。
俺達には、クールで表情がほとんど変わんねぇのに(笑)」