イノセント・ラブ・アフェア
そんな頃になって、まるで壊れた時計が不意にまた動き出したみた

いに、洋介からの初めてのメールが届いた。

「仕事でずっと忙しかったよ。落ち着いたから久しぶりに会わない?」

携帯を持つ指先は、心臓の振動が伝わって震えた。

こうして、洋介と別れて以来、止まったように感じていた私の時間は、再び動き始めた。

もう期待しない・・・やっと固めた決心はもろく崩れて、私ははしゃぐ子供のようにケータイを両手で握ってすぐに返事を送った。

「いいよ。いつにする?」

私のこと忘れてたわけじゃなくて、時間が無いだけだったんだね。

今まであれこれ思い悩んでいた時間が、一回のメールでどこかに吹き飛ばされちゃったよ。


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