イノセント・ラブ・アフェア
結局こうして、今夜も洋介は、私のベッドで寝息を立ててる。

私は、満ち足りた気持ちで、洋介の横顔を眺めてる。

本当に不思議。

洋介とこうしているときは、不安な気持ちは雲隠れしてしまうのに。

「私ほど幸せな女の子はこの世にはいない」とすら感じるのに。

この魔法は、洋介が目の前からいなくなると消えちゃうんだ。

私は洋介の胸に顔をのせて、眠気を我慢してじっとその顔を見つめていた。

神様どうか、私を眠りの淵に落とさないで。

まぶたを閉じたら、洋介は消えて、魔法が解けてしまう。


私は必死で睡魔と戦ったけど、あまりにも洋介の腕があったかくて、深い夢の中へと沈んでいってしまった。

< 29 / 72 >

この作品をシェア

pagetop