イノセント・ラブ・アフェア

「偶然、店の前で久しぶりに出くわして、美咲ちゃんとの待ち合わせまで30分くらいあったから、ちょこっと話したんだ。それで美咲ちゃんとの関係を聞かれて、ただの友達、って言っちゃって。そしたら、一緒に食事しようってことになって」

私はほっぺたを膨らませて言った。

「そういうことは、先にちゃんと話してよね」

はい、肩をすくめ、洋介は続けた。

「美咲ちゃんが店を出て行ったあと、『あんたたちお互い好きあってるじゃないの、なにが友達よ』って言われて『美咲ちゃんは俺のことそんな風に思ってないよ』って言ったんだよ。そしたら『美咲ちゃんはあきらかにあんたが好きだ、見れば分かる』って言われてさ。で『洋介おまえがはっきりしろ』って怒られたんだ」