ルルは 風の なかへ
第七章 共鳴
 とつとつと話すジェニーの話が
あまりにも、解りやすかったので。

お客は優しい気持ちになり

素直に、おぶわれました。


 そのやりとりを、たまたま

目撃したルルは。


(ジェニーは、

 決して頭は悪くない。)

と、思いました。

自分も、そうだった。
生家に、
まだ居た頃。


両親のくらい表情に、
学習するどころで、なかった。


ジェニーも、今なら…



 そこまで考えてふと、

(グランマは、
 どんな気持ちで自分を
 見てくれてたんだろう?)


そう思った瞬間涙が溢れ出し。


ルルは、部屋へと
駆け込みました。
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