ルルは 風の なかへ
 翌日そのお年寄りは。

何か言いたげでは
ありましたが

結局
何も言えず。



車を呼んで帰って行きました。


 それきりで。


それから何日か後にはすぐ
隣で建築工事が始まり


途端に騒がしくなって
すっかり忘れてしまいました。



 そして。


 半年もした頃


「新しい住人だ」

と名乗る
ひとりの若者が、
挨拶へと訪れました。
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