貴方と同じ愛を返したい

告白 side圭斗

 今日俺は、好きな人に告白をする。

 話したことがあるわけではない。ただただ俺が惚れてしまっただけ。

 気味悪がられるだろうか。

 でも、この胸の高鳴りを鎮めるには、とりあえず、砕ける可能性が99%の告白をするしかないという極論が発動した。

 だから、伝える。

 幸いクラスは違う。だから、振られる前提なのも悲しいが、振られても気まずさは大幅に減る。

 とりあえず、話しかけるきっかけがほしい。でも、今まで接点がなかったのにたった一日でできるとは思わない。

 だから、彼女のクラスの人にメモを託した。

『放課後に体育館裏、来てください』

 少女漫画のような典型的な文章かもしれない。でも、早まる鼓動を落ち着かせながら書く字は、今までで一番きれいにかけた気がする。
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