貴方と同じ愛を返したい
自分の中で気持ちの整理をできないまま、祖父母や友人には復活したそぶりを見せる。そして彼らが安心しているのを見て、俺も安心した。
こんなの絶対間違っている。間違っていると分かっているけど、自分の精神を保つためにはこれしかなかった。
そんな生活が1,2か月続いたある日も、今まで誰もいなかったから見られないと思って泣き叫んでいた。
でも、その日だけ違った。一人の少女が通りかかったのだ。そして
俺は恥ずかしくて恥ずかしくてどうしようもなかった。生憎、夜で顔も服装も見れなかった。もし、自分と同じ学校の人や塾の人だったら、
「圭斗がさ~夜公園で泣き叫んでてさぁ。男のくせにやばくない?」
とか言って噂が流されるかもしれない。そんなことを言う人はいないと思いたい。でも、人生何が起こるかわかないことを実感した後だ。簡単に「そんなことは起きない」と言い切れる確信もない。
そう思って不安に駆られたとき、少女が口を開いた。