天使くん、その羽は使えません (短)
天使くんの呆れ











「ねぇ、これから駐車場で自主練するんだけど、付き合ってくれない?」

「……」

「露骨に嫌そうな顔をしないでよー!」


あの後――公園から移動した私たちは、両親の揃う家に帰った。

天使くんを見て驚いた両親だったけど「困ってるみたいだから…」と話したら、天使くんが家に帰る目途が立つまでウチにいていいって許可が下りた。良かった~。


(ん?良かった……のかな?)


天使くんが天界へ帰る時って、私の魂を引き取る時なんだよね?つまり、私が死んだ時。う~ん……。


(お父さんお母さん……悲しむだろうな)


私が死んで、天使くんもいなくなる。

二人が一気にいなくなった時。この家は、一体どんな風に日常を送っていくんだろう。それだけが心配。

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