天使くん、その羽は使えません (短)
「ふぅ」と、どうにもならないため息をついた後。私は、家の中の片付けを開始する。
え?なんで家の片付けかって?それは、天使くんの部屋を作るため。もともと一部屋余ってたんだけど、見事な物置き状態になっていた。だから皆で、天使くんの部屋に作り替えることになったの。
「がんばるぞー!」
そして、夕方。
片付けをなんとか終わらせ、天使くんの部屋が出来上がる。
「あの物置部屋がどうなる事かと思ったけど、なんとか部屋らしくなってよかったね!」
「うん」
「どう?自分の部屋ができて。嬉しい?」
「……別に、何も思わないかな」
「ふぅん、そっか」
天使くんを見ると、「申し訳ない」とか「ありがとう」とか。そういう感情を抱いてるようには、一切見えなかった。
天使っていっても、中身は人間じゃないから、感情があまりないのかな?表情が変わらないのも、そのせいなのかも?
今の天使くんは、人間の見た目をしたロボット。そんな感じだ。