天使くん、その羽は使えません (短)
「……っ」
ネコの件――というのは、天翔くんが死んだネコを、土に埋めてあげたことかな?
なんで、その事を「さも悪い事」かのように言うの?一体、どういう事?
「命あるもの、死ぬのは当然。死んだ魂を天界へ送るのも、天使の仕事として当然の事。それなのに――
死んだネコを、なぜ土に還した?その身が朽ちるのを待たずとも、すぐに天界へ送ればいいものを。なんと、まどろっこしい」
「……っ」
天翔くんは、唇をギリッと噛む。何も言わないのかな?言い返さないのかな……?
「天翔くん……」
天翔くんの服を、ギュッと握る。すると、そんな私を見て、天翔くんは少しだけ驚いた顔をした。
だけど、唇を噛むのはやめたみたい。代わりに「言わせてもらうけど」と――お兄さんに言い返す。
ネコの件――というのは、天翔くんが死んだネコを、土に埋めてあげたことかな?
なんで、その事を「さも悪い事」かのように言うの?一体、どういう事?
「命あるもの、死ぬのは当然。死んだ魂を天界へ送るのも、天使の仕事として当然の事。それなのに――
死んだネコを、なぜ土に還した?その身が朽ちるのを待たずとも、すぐに天界へ送ればいいものを。なんと、まどろっこしい」
「……っ」
天翔くんは、唇をギリッと噛む。何も言わないのかな?言い返さないのかな……?
「天翔くん……」
天翔くんの服を、ギュッと握る。すると、そんな私を見て、天翔くんは少しだけ驚いた顔をした。
だけど、唇を噛むのはやめたみたい。代わりに「言わせてもらうけど」と――お兄さんに言い返す。