天使くん、その羽は使えません (短)
「天翔くん、聞いて!今度バドミントンの試合があるんだけど、そのトーナメント表が今日配られたの!」

「へぇ」

「もっとリアクションを大きくしてよ~!今回は1体1のシングルのみなんだよ。しかも初戦から結構強いところと当たるっていう、結構なハードモード……」

「ふぅん。大変だね。いつなの?試合」

(お、話題を振ってくれた!)


話に興味を持ってくれた事が嬉しい。だって、すごくレアなんだもん。いつもは「ふぅん」とか「へぇ」で終わっちゃうからさ。

ニコニコする私と、無表情な天翔くん。そんな中、私は試合日を発表した。


「来週!22日の土曜日だよ!」

「――」


ニコニコする私と……目を開いて、驚いた顔をした天翔くん。

あ、レアな表情を見ちゃった!嬉しい気持ちが半分。あとは……不安な気持ちが半分。

今の天翔くんの表情を見ると、私の胸が妙にザワザワしちゃう。なんでだろう?

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