天使くん、その羽は使えません (短)
「それは……」

「それは?」

「な、なんとなく……」

「は?」


ここにきて、男の子は一番大きな声を出す。なんか、ちょっと怒ってる!?


「自分の命を”なんとなく”で決めつけないでくれる?そういう考えが、本当に寿命を縮めちゃったりするんだから。そして天界が、大変な事になるんだ」

「ご、ごめん。でも、どうして天界が大変な事になるの?」

「事務処理が大変なんだよ」

「まさかの事務……」


天界って、会社みたいなところなのかな?そう考えると、一気に身近に思えちゃった。ファンシーよ、さようなら。


「え、えっと……あのさ。私が死ぬのって半年後なんでしょ?じゃあ、なんで今来たの?」

「へ?」

「半年後、私が死んだ時に来てくれたら、お待たせする事もないんだけどなぁって。そう思ったの」
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