失恋タッグ
浮気が、本気に···。
それは体の浮気より辛いのかもしれない。
「そう…辛かったわね…」
朝比奈君にもそんな経験があるのだと思うと、自分と重ねてしまい心が痛んだ。
朝比奈くんは沈痛な面持ちの私にチラリと目を向けるとフッと微笑んで口を開いた。
「そんな顔しなくても3年前のことですし、さすがに今は吹っ切れてますよ。
だから先輩も大丈夫です。失恋を思い出に出来る時が必ずきます…───」
朝比奈君は前を向いたまま、まるで春風のような優しい声色で話す。
そんな日がくるのだろうか…───。
くるなら早く来て欲しい。
「失恋を早く吹っ切る方法を教えましょうか···──」
「······なに?」
「次の恋を見つけることです···」
私は当たり前の答えに思わず笑ってしまう。
「それは簡単なようで、一番難しいことなの···。」
同級生は次々と結婚していって、
年々、出会いの場はなくなっている。
「朝比奈君は好きな人いるの…───?」
「…───はい。まだ片思いですが…」
朝比奈君は、ハンドルを握ったまま、小さく微笑んだ。
その横顔が、あまりにも切なげで···、
私はそれ以上聞くことができなかった。
それは体の浮気より辛いのかもしれない。
「そう…辛かったわね…」
朝比奈君にもそんな経験があるのだと思うと、自分と重ねてしまい心が痛んだ。
朝比奈くんは沈痛な面持ちの私にチラリと目を向けるとフッと微笑んで口を開いた。
「そんな顔しなくても3年前のことですし、さすがに今は吹っ切れてますよ。
だから先輩も大丈夫です。失恋を思い出に出来る時が必ずきます…───」
朝比奈君は前を向いたまま、まるで春風のような優しい声色で話す。
そんな日がくるのだろうか…───。
くるなら早く来て欲しい。
「失恋を早く吹っ切る方法を教えましょうか···──」
「······なに?」
「次の恋を見つけることです···」
私は当たり前の答えに思わず笑ってしまう。
「それは簡単なようで、一番難しいことなの···。」
同級生は次々と結婚していって、
年々、出会いの場はなくなっている。
「朝比奈君は好きな人いるの…───?」
「…───はい。まだ片思いですが…」
朝比奈君は、ハンドルを握ったまま、小さく微笑んだ。
その横顔が、あまりにも切なげで···、
私はそれ以上聞くことができなかった。