失恋タッグ
「先輩こそ──仕事で悩むことあるんですか?」
まだここの部署に異動してきて数ヶ月しか経っていないものの、先輩が職場でへこんでいたり、苛々していたりしているところを見たことがない。
「失礼ね。当たり前でしょ。」
秋月先輩は「私を何だと思ってるのよ」と
ぼやきながら、呆れたように笑う。
「別に悪い意味では····」
先輩の仕事は正確で早い。
それでいて突発的なトラブルもいつも冷静に対応している。
悩んでいる後輩にもさり気なくアドバイスしてくれて頼れる先輩だった。
当然、悩んでる姿など目にすることはない。
先輩こそ、落ち込むなんて皆無に見える。
「まあ···仕事で悩んでもお酒で解消する術を覚えたからね───」
「えっ?」
「フフッ、冗談よ···
まあ、それも大事ではあるけど···
やっぱり一番は想像することかな..。」
「想像...ですか?」
「そう。壁にぶち当たった時でも、商品がヒットしたことを想像するの。
自分の創り出した商品が、世界中の人から愛されて定番の商品としてずっと残っていくの。
そんなことを想像したら、ワクワクしてこない?」
ガラス玉のような瞳をキラキラと輝かせて語る先輩は、まるで夢見る少女のようで僕は完全に魅せられてしまっていた。
まだここの部署に異動してきて数ヶ月しか経っていないものの、先輩が職場でへこんでいたり、苛々していたりしているところを見たことがない。
「失礼ね。当たり前でしょ。」
秋月先輩は「私を何だと思ってるのよ」と
ぼやきながら、呆れたように笑う。
「別に悪い意味では····」
先輩の仕事は正確で早い。
それでいて突発的なトラブルもいつも冷静に対応している。
悩んでいる後輩にもさり気なくアドバイスしてくれて頼れる先輩だった。
当然、悩んでる姿など目にすることはない。
先輩こそ、落ち込むなんて皆無に見える。
「まあ···仕事で悩んでもお酒で解消する術を覚えたからね───」
「えっ?」
「フフッ、冗談よ···
まあ、それも大事ではあるけど···
やっぱり一番は想像することかな..。」
「想像...ですか?」
「そう。壁にぶち当たった時でも、商品がヒットしたことを想像するの。
自分の創り出した商品が、世界中の人から愛されて定番の商品としてずっと残っていくの。
そんなことを想像したら、ワクワクしてこない?」
ガラス玉のような瞳をキラキラと輝かせて語る先輩は、まるで夢見る少女のようで僕は完全に魅せられてしまっていた。