失恋タッグ
「ハハッ。それもそうだな。
何をしてもらうか···じっくり考えとくよ。お前と秋月くんがどんな商品を創り出すか楽しみだな。」

「楽しみにしていてください。
秋月先輩と組ませてくれるなら、必ずヒット商品を作ってみせます」

叔父さんは僕の顔を見てフッと笑った。

「相変わらず、自信過剰なところは私にそっくりだな。
私は航達の作った商品を世界中の人に食べてもらえるよう開拓の方を頑張るかな」


「はい···」

「それより、航。
柚葉嬢とはどういう関係なんだ？もしかして．．」

急に嬉々として詮索してきた叔父さんに僕はサッと席を立った。


「それでは、僕は仕事がありますので戻ります」

僕は叔父さんの問いを無視して頭を下げると、ドアの方へ足を勧めた。

「あッ、おい。航っ。その辺の話もうちょっと．．」

必死に呼び止めようとする叔父さんに構うことなく僕は部屋を出て行った。

叔父さんといい、須崎専務といい、ゴシップ好きで妙に詮索してきて困る。

きっと、母さんにこのことが知れ渡るのも時間の問題だろう。

僕は面倒くささにため息を吐くと、秋月先輩にペアを組めることに
なったことを早く知らせたくて足早に役員フロアを後にした。
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