失恋タッグ
私と朝比奈君は既存の商品から新しい味を開発する栞奈たちとは違い、ゼロから新しいブランドを創り出すのだ。

そして、クッキーやスナック菓子、アイスやグミなど部門がある中でチョコレートの部門を任せられることになった。

これからチョコレートを使った新しい商品を朝比奈君と二人で考えるのことになる。


「先輩、見てください。
このグラフは日本人の年間のお菓子の消費量の推移です。10年間で下がってはいないもののほぼ横這いです。」

私は朝比奈くんの向けられたパソコン画面に目を落とした。

「そして、その下のグラフは日本に訪れた外国人観光客の年間の購入額の推移です。
10年間で5倍以上に増えています。
この先、円安が進めば、日本を訪れる観光客もかなり増えるてくると思います。ともすれば、必然的にお菓子の購入額も増えていくはずです」


なるほど。

この先、日本は少子化が進んでさらに国内の消費は落ち込むだろう。



「外国人に好まれるお菓子の開発…───」


「いえ、日本人にも外国人にも両方に長く愛される商品を創り出したいです。」


「日本人と外国人、両方に受けるお菓子か..かなり難しいわよ?」


「はい。でも、先輩となら作れると思ってます。」

勝手にハードルを上げられて、かなりプレッシャーを感じるけど、ヒットを狙うならやるしかない。
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