失恋タッグ
「私、趣味で食べ歩きしてるんだけど、
一緒に来ない?
美味しい和菓子店を知ってるから、
商品開発の参考になると思うの。
ちょっと遠方になるんだけど...」


「行きます。
車は僕が出しますので
遠くても大丈夫です。」



「そうだっ。栞奈と前澤くんも誘ってみようかしら?」


「·······えっ」


「人数多い方が楽しいし。」


「篤紀は土曜はいつも草野球の練習があるはずです。」


「そうなの?」


「はい。
北村先輩もボクシングの練習で忙しいんじゃないでしょうか?
───···きっと忙しいはずです」



そういえば、来週試合あるって言ってたし···。


「それもそうね。
じゃあ、今回は二人で行こうか。」


「はい。そうしましょう」


朝比奈くんはそう言って小さく息を付いた。
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