イケメンくんは地味子に夢中
「えっあ、えっと……」

「ごめんなさいね、島田さん。ちょっと峯田(みねた)先生天然なのよ。悪意なくディスるから」



ぱちんとウインクをしてきたこの先生は、わたしの正体を知っている人。もちろん味方。

この風月学園の学園長だったりする。社長と古くからの知り合いらしい。

学園長の他に、担任の先生もわたしの正体を知っている。わたしの従姉妹だから。

たまたまここに勤めていたという奇跡。

おかげで少し安心して学校生活を送れそう。




「じゃあ島田さん、教室まで一緒に行きましょうか。担任の先生も教室の前で待っているはずだし」

「わかりました」



そのまま学園長のあとについていき、職員室を出る。



「そういえば凜花ちゃん!」

「はい?」

「うちの学校の編入テスト難しかったのによく満点なんて取れたわね。この学校創立以来初よ」

「……難しかったんですか?あのテスト」

「えぇ。とても難しく作ってあるわよ。なんたってこの学校は全国トップクラスの偏差値の学校だし」

「あのテスト……結構簡単だったんですけど、……」

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