イケメンくんは地味子に夢中
とにかくバレないようにすれば問題ないはず。

きっとこの姿じゃ誰もRINだって気が付かないし。



「凜花ちゃん」

「はい?」

「なにか困ったことがあったらいつでも学園長室にいらっしゃい?」

「わかりました。ありがとうございます」

「じゃ、あとは西村先生に任せたわね〜」

「あっはい!」



学園長先生はさっそうと来た道を帰っていき、廊下には紗季ちゃんとわたしのふたりになる。



「凜花、行こっか」

「うん」

「紗季が呼んだら中に入ってきて?」

「わかった」

「じゃあ、紗季、今から先生モードにはいるから!」

「はーい」

「島田さん、教室の前で少し待っていてね?」

「わかりました、西村先生」



お互いに違和感しか感じていないからか、笑いをこらえている紗季ちゃんの顔は少しひきつっていた。



「はーい、みんなおはよー」

「「「「「おはよーございまーす」」」」」

「ホームルームの前に連絡ね。今日は前から言っていた編入生が入ってきます」



さきちゃ、じゃなくて。西村先生が編入生、と言葉を漏らした瞬間、ざわざわし始める教室。



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