イケメンくんは地味子に夢中
「はい。島田凜花です。えっと、わからないことだらけで迷惑かけることもあると思いますが、よろしくおねがいします」



わたしがばーっと言い切ったあと。

再びざわめき出す教室。



「凜花、だって」

「りんって入ってるのかわいそう〜」



やっぱりか。

RINが世間に影響を与えすぎたせいで、“りん”と名前に入っている子に向けられる視線が変わってしまったらしい。

今みたいな感じでRINと比べられてしまうとか。

まぁ、わたしは本人だから特になにか言われても気にしないんだけど。なにも関係のない子たちまで巻き込んでしまっているみたいで少し心苦しい。



「てかさ、島田さんめっちゃ地味じゃない?」

「え、それな?これなら成瀬くんもきっと見向きもしないよね。ライバル増えなくてよかったー」

「いや、まだわかんないよ?成瀬くんは見向きもしないとしてさ。島田さんが成瀬くん好きになる可能性だってあるじゃん」

「そうだけどさー」

「うちらだって相手にされてないんだから島田さんが成瀬くんのこと好きになったら実質ライバルだよ」

「あ、そうじゃん。うわ、最悪〜」



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