イケメンくんは地味子に夢中
「あの、成瀬くん」

「なに。あんた誰」

「えっと、今日編入してきた島田凜花です。一応隣の席だから挨拶しておこうと思って……」

「ふーん。そう。島田サンね、よろしく」

「あっうん。よろしくね」



あれ、ちゃんと会話してくれるじゃん。

てか、ほんとに顔きれいな人だった。

彫刻みたい。普通に芸能界にいてもおかしくないレベルだ、あの顔。

あれは女子の皆さんも騒ぐ。あたりまえ。超イケメン。



「凛花ちゃん成瀬くんとしゃべってたよね!?今!!」

「え、うん」



わたしが成瀬くんの顔面考察を勝手にしていると、美璃愛ちゃんがものすごくびっくりした表情で話しかけてきた。



「え、すご!成瀬くんと会話できるとか普通に何者!?」

「んー……あれだよ。編入生だから珍しかったんだよ、きっと」

「そうなのかなー?違うと思うんだけどな〜」



そんなに珍しいんだ。成瀬くんが女子としゃべってるのって。



「美璃愛ー。おいてくよー」

「あっ待って!今行く!ごめんね、凛花ちゃん。わたし帰るね。また明日!」

「うん、またね~」



< 26 / 108 >

この作品をシェア

pagetop