イケメンくんは地味子に夢中
「なんで……凜花がいるんだよ……。しかも俺のこと忘れてんのかよ……」
思わずこぼれた言葉が余計に虚しくさせた。
あんなに仲が良かったはずなのに。なんで覚えてないんだ?
◆
◆
◆
凜花との出会いは10年ちょっと前。
ある日突然家のインターホンが鳴り、母さんと一緒に出た記憶がある。
玄関のドアを開けると、そこには淡いピンクのワンピースを着た女の子が。
「おとなりにひっこしてきたしまだりんかです!」
少し舌っ足らずで挨拶した女の子が恥ずかしそうに顔を上げ、目が合った瞬間に俺は恋に落ちた。
俗に言う一目惚れ。
5歳とは思えないほどの完成された顔面。ひとつひとつのパーツがすでに出来上がっていて、この世のものとは思えないほどかわいかった。
もちろん凜花の母親もきれいな人だったのをよく覚えている。
「えっと、おなまえなんていうの?」
「……じゅり」
「じゅりくん!じゅりくんかっこいいね〜」
所詮幼稚園児の言葉。
だけど、俺はそのたった一言の『かっこいい』であっという間に凜花に堕ちた。
「じゅりくん!はやくー」
「りんちゃん待ってよ〜」
思わずこぼれた言葉が余計に虚しくさせた。
あんなに仲が良かったはずなのに。なんで覚えてないんだ?
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凜花との出会いは10年ちょっと前。
ある日突然家のインターホンが鳴り、母さんと一緒に出た記憶がある。
玄関のドアを開けると、そこには淡いピンクのワンピースを着た女の子が。
「おとなりにひっこしてきたしまだりんかです!」
少し舌っ足らずで挨拶した女の子が恥ずかしそうに顔を上げ、目が合った瞬間に俺は恋に落ちた。
俗に言う一目惚れ。
5歳とは思えないほどの完成された顔面。ひとつひとつのパーツがすでに出来上がっていて、この世のものとは思えないほどかわいかった。
もちろん凜花の母親もきれいな人だったのをよく覚えている。
「えっと、おなまえなんていうの?」
「……じゅり」
「じゅりくん!じゅりくんかっこいいね〜」
所詮幼稚園児の言葉。
だけど、俺はそのたった一言の『かっこいい』であっという間に凜花に堕ちた。
「じゅりくん!はやくー」
「りんちゃん待ってよ〜」