イケメンくんは地味子に夢中
「荷物は事前に運んであるから、あとは荷ほどきだけね。今日は特別にあたしとマネージャーも手伝うから」

「ありがとうございますっ」



エレベーターに乗り込んで、部屋まで行く。

何階……?ちょうど社長とお母さんで隠されていて見えない……っ。

チンッと音がして、到着したことがわかる。

降りるときに見えた階数は30階。え、30階?それはエレベーターの時間が長いはずだ。



「着いたわよ」

「なんて素敵なところなのかしらっ」



お母さんはなんで動じてないんだろう。

素敵なところ、なんて感想がもらせるほど余裕ってこと?慣れてるとかいうわけではないと思うんだけど……。

……お母さんは一周回って余裕らしい。だって脚がプルプル震えてるもん。



「ここの部屋よ〜。オートロックだからカードキーね。失くさないようにするのよ?」

「はっはい……」



どうしよう。身の丈に合わなさすぎる。

パッと見ただけでも扉がなんかもうすでに違う。豪華。普通のマンションの家賃より1個ゼロが多いと思う。



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