イケメンくんは地味子に夢中
「あははっ凜花ちゃん緊張しすぎだよー?」

「いやっでもね?……あのっ」

「大丈夫、大丈夫。怖い人じゃないし、全然いい人だから」

「……ぅー、わかった」

「ありがとう〜!」



美璃愛ちゃんここまで頼まれて、断れるわけもなく。

結局承諾してしまった。

……それにしても、いつもの食堂に続く廊下じゃないよね?ここの廊下。なんか階段上がってるし。



「あ、言うの忘れてたよね。今日はね屋上で食べるんだ〜」

「屋上……っ!!」



わたしが高校生のうちにやりたかったこと。屋上で友達とお昼ごはんを食べる。

今日、わたくし島田凜花の『青春を青春らしく過ごすための目標』がひとつ叶いそうです。




「このことは内緒だからねっ!」

「え?」

「ほんとは屋上立入禁止なんだけど、麗斗(れいと)が鍵持ってるらしいから……あっ麗斗っていうのはうちのクラスの男子ね!秋元(あきもと)麗斗」

「あきもとれいと、くん」

「いい人だからビクビクしないであげてね〜」



美璃愛ちゃんがそういうのならきっと悪い人じゃない。

直感でそう思ったわたし。

と思ったのもつかの間。

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