イケメンくんは地味子に夢中
成瀬くんが嫌そうにしているけど、言葉の節々に優しさを感じた。

ほんとにこのふたりは仲良しらしい。



「えー成瀬くんが授業以外で女子の前で喋ってるとこ初めて見たかも」

「あーたしかに、俺も見たことない」



ギクっ。

そんな音が聞こえた気がした。



「そういえば凜花ちゃんが転校してきた日にも話してたよね、わたしびっくりしたもん」

「え、そうなん?おい樹李〜なんで教えてくれなかったんだよ」

「は?別にお前に言う必要ないだろ」

「冷たいねぇ、俺の樹李ちゃんは〜」

「黙れ、誰が樹李ちゃんだ。お前のものになった覚えもねぇわ」



ふふっ、やっぱり仲良しだなぁ。



「「「……っ」」」



わたしが笑った瞬間にこっちを見て顔を赤くした3人。

どうしたんだろう……?

屋上寒いから顔赤いのかな……?



「いや、そんなわけないよな……?」

「え、……え?RIN……に見えたけど気のせいだよね……?」

「……かわいすぎ」



ブツブツと何かを呟いている3人だけど、小さすぎて何を言っているのかが聞き取れない。



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