イケメンくんは地味子に夢中
イケメンっていうのも色々大変らしい。

そういえば、昔、すごく顔の整った知り合いがいた気がしたんだけど……誰だろう。

まったく思い出せない。



「凜花ちゃん険しい顔してどしたん」

「……え？あ、大丈夫！ちょっと考え事してただけ！」

「てか樹李！お前の好きな人の話聞かせろ！！」

「は？なんで」

「気になるからに決まってんだろ！！この大親友の麗斗クンにも教えてくれないなんて……麗斗悲しいっ！！」

「……きっしょ」

「ひでぇ！！」



秋元くん、めちゃくちゃ面白いな。ひとり劇場を常にやってる感じ。

ムードメーカーって、こういう人のことを言うんだと思う。



「凜花ちゃんも気になるよね！？樹李の好きな人！！」

「え？あー……えっと……」

「樹李の恋愛の話聞いたことなさすぎてもう男が好きなんじゃないかって言われてたのに好きな人いる、しかも女っていうんだから聞くしかないだろ！」

「……はぁ、だるすぎ」

「つれないこと言うなよー、じゅ、」

「そんなことよりお前は何も進展ねーわけ？」



秋元くんがしゃべっているのに被せるように成瀬くんが言った。

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