イケメンくんは地味子に夢中
美璃愛ちゃんが駆け寄ってきて、興奮した様子で話しかけてきた。

ネットの向こう側からは、秋元くんが叫んでいる。



「凜花ちゃんー!!天才やん!あとでもっかいやってよ!!」



あはは……天才って……さっきからみんなそんな事言うけど全然そんなことないのになぁ。



「秋元!!叫ぶなと何度言えばわかるんだ!お前は早く見せに来いと言ってるだろ!!」

「矢部っちそんな怒んなよ〜」

「矢部っちと呼ぶなと何度も言ってるだろ!!」



向こう側から秋元くんが怒られている声が聞こえてくる。

その怒られている当の本人はヘラヘラしてて、横では呆れた顔をした成瀬くん。

相変わらず仲いいなぁ。

なんて思っている横で。



「凜花ちゃんまじで何者……??」



美璃愛ちゃんがつぶやいていたことには気づかなかった。









「じゃあひとりずつ歌ってもらうよー」



そう言ったのは、さきちゃ、じゃなくて西村先生。

音楽の授業で、今日は前々から言われていたパートチェック。

わたしはソプラノかな?高いわけではないけど、低くはないし自曲も高めの曲が多かった。



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