イケメンくんは地味子に夢中
そのおかげでアイドル活動をしている期間で忍耐力とメンタルの強さを得た。

わたしは強くなったから。そんな言葉じゃダメージは受けない。



「RIN……」

「颯くんは事実を言っていただけでしょ?」



もし、そうじゃなかったとしても。

わたしは颯くんのことを怒ってはいないし、怒るつもりもないから。



「……」

「ねぇ、颯くん」

「な、なに……?RIN……?」



何を言われるのか、少し怯えたように構える颯くんにわたしは言い放つ。



「わたしとお友達になってよ!RINとファンの颯くんじゃなくて、風月学園の島田凜花と北村颯として」

「お、俺のこと、怒ってないの……?」

「怒るわけないよ!」



わたしはもうアイドルじゃないから。

いつまでもアイドルとファンの関係でいるのもなんか違うよな、と思って何がいいのかを考えた結果。

お友達になるのが一番良い案なのでは!?と自己解決した。



「ほんとに、俺と……友達になってくれるの?」

「もちろん!」

「RIN……」

「RINじゃないよ、凜花!」



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