イケメンくんは地味子に夢中
成瀬くんが勘違いされてしまうのは可哀想だと思ったので、颯くんには成瀬くんはファンではないと伝えた。



「ファ、ファンじゃないのに初対面で気づいた、だと……?」

「うん」

「そのとき、凜花はRINのときの姿だったんだよね……?」

「ううん、この格好のままだよ?」

「……っ」



そう言うと悔しそうに唇を噛んだ颯くん。

一番最初に気づきたかったのかな……?



「ファンじゃないのに……俺よりも先に気づくなんて……」

「颯くん……?」

「あ、なんでもないよ!!……これから凜花の教室に顔出しに行ったりしてもいいかな……?」

「全然いいよ!あ、でも颯くんが来たら大騒ぎになっちゃうかも……」

「じゃあ頻繁には行かないようにするよ!」









なんだかんだで颯くんにRINだとバレてから数日が経ち、特に変わったこともなく……なんて簡単な話ではない。

颯くんの頻繁には来ないはどのくらいの頻度のつもりで言っていたのかはわからないけど、ものすごく頻繁にわたしのクラスまで来る。

少なくても朝、お昼休み、放課後の3回。

多いときは他の休み時間のときにも来る。

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