イケメンくんは地味子に夢中
なんとしてでも口止めしなくてはならない。みんながみんな、成瀬くんみたいな人じゃないから。



「えどうしよう……大好きなRINちゃんが目の前に……。てかずっと近くにいたってことだよね……?どうしよ、生RIN顔面天才すぎて……しかもいい匂いするし、今わたし推しの家にいるんだよね……?え、わたし今日命日……?」



小さな声でなにかをブツブツつぶやいている美璃愛ちゃん。

こういうときってなんて声掛ければいいかな……。



「美璃愛ちゃん」

「はぁっ!!RINちゃんがわたしの名前を……!っじゃなくて。ど、どどどうしたのっ!?」



ものすごく動揺しているけど、いつも通り接してくれようとしている美璃愛ちゃんを見て、"この子は成瀬くんと同じタイプだ"と確信した。



「ちょっと長くなっちゃうかもしれないんだけど、聞いてくれる?」

「うん」



わたしは美璃愛ちゃんに、なんで風月学園に編入したのか、なんで変装をしていたのかなどこれまでの経緯を話した。



「……ってことなの。今まで隠しててごめんね……?」

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