イケメンくんは地味子に夢中
いっつもかわいいけど、今この瞬間はいつもの数倍かわいく見える。



「他校に彼氏いるみたいな噂たてられてるんだけど、全然そんなことなくて。この噂のせいで麗斗に嫌われてたらどうしようとか思っちゃって」



不安そうに話す美璃愛ちゃんに思わずそんなことないよ!と言いたくなる。

でもここは秋元くんのことを考えて我慢我慢……。



「今更そんなこと麗斗に言っても変に思われそうだから訂正しようにもできなく……」

「そっかぁー……」

「まぁ、わたしは今の距離感でも全然満足してるから良いんだけどね」



美璃愛ちゃんは告白して振られたときに今の関係が壊れるのは嫌だから、と付け足した。

両想いだよって言ってあげたい。

この不安そうに笑う顔を見ているのが少しツライ。



「あっなんかちょっと暗くなっちゃってごめんね?」

「全然大丈夫だよ!適当なことは言えないけど、美璃愛ちゃんなら秋元くんもイチコロだよ!!」

「ありがとっ!」



下手なことを言って余計に悲しませることはしたくないけど、諦めないでほしいってことは伝えたかった。

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