イケメンくんは地味子に夢中

ピンチ

「島田凜花ってあんたよね?」

「っへ?」



すっかり油断していたわたしに、再びピンチが訪れたのは突然だった。

少し見た目の派手な女の子。

リボンの色が違うから先輩なんだろう。



「あんた、地味なくせに調子乗ってんじゃないわよ」

「颯と成瀬くんと麗斗にちょっと話しかけてもらえたからって舐めた態度取らないでくれる?」

「あんたが地味過ぎて珍しいから今だけ構われてるってこと忘れないでよね」



……こわい。

本当に申し訳ないんだけど、メイクが強めで髪色が明るい分、圧がものすごい。

しかも人数が多いからなおさら。



「覚えときなさいよ」



そう言い残して去っていく先輩たちの後ろに、わたしのクラスの女の子がちらっと見えたけど……大丈夫だよね?









「今日から学園祭について話してくよー」



LHRで紗季ちゃんもとい、西村先生が言った。

学園祭かぁ……。

今までは別の学園祭のステージ出演とかはあったけど自分の学校の学園祭に話し合いの段階から参加するのははじめて。

楽しみだなぁ……。

風月学園もステージとかあるのかな?

< 95 / 108 >

この作品をシェア

pagetop