3121号室の狼〜孤高な冷徹御曹司の愛に溺れるまで〜
本当に、本心を曝け出すようになった楓様はあまりにも素直で可愛らしく、毎回心臓を鷲掴みにされてまう。
もはや、これまでの仕打ちや冷めていた頃の記憶はなかった事にしてくれる程に沢山の愛情を示して頂き、益々狂おしい気持ちに駆られてくる。
「楓さん、愛してます」
そんな止めどなく溢れ出てくる想いに堪えきれず、私は思わずこの場で二度目の告白をしてしまった。
けど、その言葉によって押さえていたものが外れ、自分の気持ちを伝えたい欲求がどんどんと膨らみ始めてくる。
「離れるのは嫌です」
それから、言うのを躊躇っていた言葉さえも自然と漏れ出してきて、抑えることは出来なかった。
今まで覚悟をしていたつもりだったけど、もうそんな覚悟なんてしたくないし、東郷家の事情なんかどうでもいい。
「私は、ずっと楓さんの側にいたいんです」
だから、これまで言えずに抱え込んできた想いを、今ここで真っ直ぐにぶつけた。
この言葉に保証なんてないのかもしれないけど、そんなのはどうでもよくて、今思うことはただひたすらに楓様を愛し続けたいということ。それだけだった。
すると、不意に楓様の手が伸びてくると、そのまま私の頬に触れてきて、いつになく真剣な眼差しでこちらを見据えてくる。
「言っただろ?この心地良さが手放せないって。二度も失ってたまるかよ。だから、俺を信じろ」
そして、そこから感じる力強い意志と、絶対的な自信を持つ言葉に、これまで渦巻いていた不安と恐怖が嘘みたいに綺麗さっぱり消えていく。
誰かを信じることがこんなにも心強くて安心出来るなんて。
気付けば私は自然と笑顔になって、何の疑いもなく首を大きく縦に振った。
「……美守」
お互い見つめ合ったまま暫く沈黙が続いた後、楓様は不意に私の名前を呼ぶと、頬にあてていた手を離し、今度は人差し指でそっと私の唇をなぞるように触れてきた。
「キスしていいか?」
気付けば私を見つめてくる楓様の目は情欲的なものに変わっていて、その絡み付いてくるような熱い眼差しと吐息混じりの甘い言葉に、私は思考回路が停止してしまう。
「……あ、えっと……」
同時に体の奥から込み上がってくる熱と、戸惑いと、恥じらう気持ち。
こういう時どうすれば良いのか分からず、私は狼狽えながらも、楓様の温もりには触れたいので、とりあえず無言で頷いてみる。
その瞬間、楓様は上半身を起こすと、私を包み込むように抱き締めてきて、そのまま唇を奪い始める。
この前みたいに触れる程度の優しいキスを何度かされた後、今度は額に頬にと順番に口付けを落とされ、そしてまた唇へと。
大切にされているのがよく分かるくらいの蕩ける甘いキスに脳内が朦朧としてきて、気付けば自らも楓様の唇を求めるようになっていて、背中にそっと手を回した。
「余裕出てきたじゃん」
すると、垣間見始めてきた私の積極性に、楓様は唇を離すと不敵な笑みを浮かべ、妖しげな目で私を見てくる。
「それじゃあ、少し口開いて」
それから、そう指示された意図がよく分からず、とりあえず言われるがままに少しだけ口を開いてみると、すかさず楓様は再び私の唇を塞いできた途端、突然舌が口の中に侵入してきて、引っ込んでいた私の舌をなぞってきた。
「……んんっ!?」
同時に襲ってくる体の奥からぞくりと震え出す感覚に驚いて離れようとするも、楓様に頭を抑えられてしまった為、抵抗出来ず、そのまま彼の舌は私の口の中で自由自在に動き回る。
けど、それは不快なものではなくむしろその逆で、私の呼吸に合わせながら優しく絡めてくる舌遣いに、何とも言い難い高揚とした気分に浸ってきて、ゆっくりと目を閉じる。
“キスもエッチもめちゃくちゃ上手い”
そんな中ふと浮かんできた、以前泉様が言っていた言葉。
これが、そうなのだろうか。
恋愛経験皆無のため比べることが出来ないし、そういうものに疎い私は全くもって理解不能だけど、楓様の深いキスは心地良くも、時々執念に絡み付いたりして、全身の力が抜けてくる程気持ちが良い。
このまま身を委ねてしまいたい。
もう、楓様の好きなようにしてもらっていいとさえ思えてくる。
……つまり、それは……。
そう思った途端、ハッと我に返り目を見開くと、ようやく唇を解放してくれた楓様と視線が合った。
長いこと唇を塞がれたせいで呼吸が乱れ、しかも初めてのディープキスに顔が火照ったまま目も潤んでくる。
もはや、これまでの仕打ちや冷めていた頃の記憶はなかった事にしてくれる程に沢山の愛情を示して頂き、益々狂おしい気持ちに駆られてくる。
「楓さん、愛してます」
そんな止めどなく溢れ出てくる想いに堪えきれず、私は思わずこの場で二度目の告白をしてしまった。
けど、その言葉によって押さえていたものが外れ、自分の気持ちを伝えたい欲求がどんどんと膨らみ始めてくる。
「離れるのは嫌です」
それから、言うのを躊躇っていた言葉さえも自然と漏れ出してきて、抑えることは出来なかった。
今まで覚悟をしていたつもりだったけど、もうそんな覚悟なんてしたくないし、東郷家の事情なんかどうでもいい。
「私は、ずっと楓さんの側にいたいんです」
だから、これまで言えずに抱え込んできた想いを、今ここで真っ直ぐにぶつけた。
この言葉に保証なんてないのかもしれないけど、そんなのはどうでもよくて、今思うことはただひたすらに楓様を愛し続けたいということ。それだけだった。
すると、不意に楓様の手が伸びてくると、そのまま私の頬に触れてきて、いつになく真剣な眼差しでこちらを見据えてくる。
「言っただろ?この心地良さが手放せないって。二度も失ってたまるかよ。だから、俺を信じろ」
そして、そこから感じる力強い意志と、絶対的な自信を持つ言葉に、これまで渦巻いていた不安と恐怖が嘘みたいに綺麗さっぱり消えていく。
誰かを信じることがこんなにも心強くて安心出来るなんて。
気付けば私は自然と笑顔になって、何の疑いもなく首を大きく縦に振った。
「……美守」
お互い見つめ合ったまま暫く沈黙が続いた後、楓様は不意に私の名前を呼ぶと、頬にあてていた手を離し、今度は人差し指でそっと私の唇をなぞるように触れてきた。
「キスしていいか?」
気付けば私を見つめてくる楓様の目は情欲的なものに変わっていて、その絡み付いてくるような熱い眼差しと吐息混じりの甘い言葉に、私は思考回路が停止してしまう。
「……あ、えっと……」
同時に体の奥から込み上がってくる熱と、戸惑いと、恥じらう気持ち。
こういう時どうすれば良いのか分からず、私は狼狽えながらも、楓様の温もりには触れたいので、とりあえず無言で頷いてみる。
その瞬間、楓様は上半身を起こすと、私を包み込むように抱き締めてきて、そのまま唇を奪い始める。
この前みたいに触れる程度の優しいキスを何度かされた後、今度は額に頬にと順番に口付けを落とされ、そしてまた唇へと。
大切にされているのがよく分かるくらいの蕩ける甘いキスに脳内が朦朧としてきて、気付けば自らも楓様の唇を求めるようになっていて、背中にそっと手を回した。
「余裕出てきたじゃん」
すると、垣間見始めてきた私の積極性に、楓様は唇を離すと不敵な笑みを浮かべ、妖しげな目で私を見てくる。
「それじゃあ、少し口開いて」
それから、そう指示された意図がよく分からず、とりあえず言われるがままに少しだけ口を開いてみると、すかさず楓様は再び私の唇を塞いできた途端、突然舌が口の中に侵入してきて、引っ込んでいた私の舌をなぞってきた。
「……んんっ!?」
同時に襲ってくる体の奥からぞくりと震え出す感覚に驚いて離れようとするも、楓様に頭を抑えられてしまった為、抵抗出来ず、そのまま彼の舌は私の口の中で自由自在に動き回る。
けど、それは不快なものではなくむしろその逆で、私の呼吸に合わせながら優しく絡めてくる舌遣いに、何とも言い難い高揚とした気分に浸ってきて、ゆっくりと目を閉じる。
“キスもエッチもめちゃくちゃ上手い”
そんな中ふと浮かんできた、以前泉様が言っていた言葉。
これが、そうなのだろうか。
恋愛経験皆無のため比べることが出来ないし、そういうものに疎い私は全くもって理解不能だけど、楓様の深いキスは心地良くも、時々執念に絡み付いたりして、全身の力が抜けてくる程気持ちが良い。
このまま身を委ねてしまいたい。
もう、楓様の好きなようにしてもらっていいとさえ思えてくる。
……つまり、それは……。
そう思った途端、ハッと我に返り目を見開くと、ようやく唇を解放してくれた楓様と視線が合った。
長いこと唇を塞がれたせいで呼吸が乱れ、しかも初めてのディープキスに顔が火照ったまま目も潤んでくる。