愛があっても恋がなきゃね
「叶恋ちゃん!おはよ〜。」

「おはよう、愛玖。」

新学期。教室に着くなり、友達の岩原愛玖(いわはらめぐ)が私の前の席に腰かけた。

「えへへ。今年も同じクラスになれて良かった。」

「本当だよ。今年で最後だもんね。」

愛玖は運が良かったね〜と微笑んだ。

今日から高校3年生。あと1年で高校生活が終わってしまうなんて、今は信じられない気持ちの方が大きい。

「あ、そういえば今年は一緒のクラスみたいだよ。」

「え?」

「ほら、白髪のイケメン、、、」

「そこ、俺の席。」

急に上から声が降ってきて2人でばっと顔を上げる。
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