らんらんたるひとびと。~国内旅編~
ドアを開けると、勢いよく白雪姫が入ってきた。
「なに、あんた。食い逃げ? 女の子とトラブル? どっち?」
「今回はおいらじゃないよー。ジェイが店の男殴ったんだい」
得意気に話す白雪姫は一人で来たようだ。
「ジェイが?」
白雪姫とは違って大真面目なジェイが誰かを殴っただなんて、よっぽどのことだろう。
白雪姫の話によればこうだ。
夕飯の後、私とシナモンはホテルに戻り。
ジェイと白雪姫は居酒屋でも行くかーとなって店を見て歩いていて。
酔っ払いに絡まれた女の子がいたのを助けようとした際、誤ってジェイは相手の男を殴ってしまったのだという。
「相手の男がカフェでナンバーワンだの何だの? 売れっ子NO.1店員だからどうしてくれるんだーって意味わかんないこと言ってさ~。相手が酔っぱらってたし。とりあえず、謝罪を兼ねて朝になって店に行ってみたらさ」
「へー、偉いね。ちゃんと謝罪に行くなんて」
私が言うと、シナモンがぎょっとした表情で私を見た。
「まー、ミュゼだったら謝らずに逃げるんだろうなあ。おいら達、制服着ちゃってるわけだしさ、後々面倒臭いことが起きる前に謝っといたほうが早いっしょってことで…」
ミュゼだったら逃げる…という言葉にシナモンは笑いを嚙み殺している。
少しむっとしたけれど。
確かに、私だったら、謝らずにさっさと逃げるだろう。
たとえ、身元が割れても絶対に謝らない。
「そしたらさあ…」
白雪姫はとんでもないことを言った。
「なに、あんた。食い逃げ? 女の子とトラブル? どっち?」
「今回はおいらじゃないよー。ジェイが店の男殴ったんだい」
得意気に話す白雪姫は一人で来たようだ。
「ジェイが?」
白雪姫とは違って大真面目なジェイが誰かを殴っただなんて、よっぽどのことだろう。
白雪姫の話によればこうだ。
夕飯の後、私とシナモンはホテルに戻り。
ジェイと白雪姫は居酒屋でも行くかーとなって店を見て歩いていて。
酔っ払いに絡まれた女の子がいたのを助けようとした際、誤ってジェイは相手の男を殴ってしまったのだという。
「相手の男がカフェでナンバーワンだの何だの? 売れっ子NO.1店員だからどうしてくれるんだーって意味わかんないこと言ってさ~。相手が酔っぱらってたし。とりあえず、謝罪を兼ねて朝になって店に行ってみたらさ」
「へー、偉いね。ちゃんと謝罪に行くなんて」
私が言うと、シナモンがぎょっとした表情で私を見た。
「まー、ミュゼだったら謝らずに逃げるんだろうなあ。おいら達、制服着ちゃってるわけだしさ、後々面倒臭いことが起きる前に謝っといたほうが早いっしょってことで…」
ミュゼだったら逃げる…という言葉にシナモンは笑いを嚙み殺している。
少しむっとしたけれど。
確かに、私だったら、謝らずにさっさと逃げるだろう。
たとえ、身元が割れても絶対に謝らない。
「そしたらさあ…」
白雪姫はとんでもないことを言った。