らんらんたるひとびと。~国内旅編~
 鈴様のお約束の悪口をスルーして。
 リュックからタオルを取り出して、水滴をふき取る。
「ここで一晩、過ごすしかなさそうだな」
 ホムラさんの一言で全員が頷いた。
 年長者の言うことは説得がある。

 シナモンがすぐに火を起こしてくれたので、室内はすぐに暖かくなった。
 未だ、6人揃うと、重たい空気が流れるけど。
 その空気をぶち破るように、白雪姫が上着と下のシャツを脱ぎ捨てて、
「いやあん」
 と言って、場の空気を破壊する。
 白雪姫なりの、盛り上げようなんだろうけど。
 シナモンだけが「まあ」と大声をあげて。
「風邪をひいてしまいますわ。火の側にどうぞ」
 と丁寧に対応したのだった。
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