らんらんたるひとびと。~国内旅編~
「ぷんぷーん。ひっどいなー、カハナちゃん。任務で来たんだから、おいらもいるよー」
「そうか、ジェイしか見えなかったからな」
 と、カハナはようやくジェイから離れた。
「ということは、あの女もいるのか!?」
 大声で、カハナが叫ぶと。
 ぎろりとこっちを睨んできた。
「ぎゃあ」と叫んで、私は鈴様の後ろに隠れる。
「おい、おまえはこの村に立ち入り禁止だと言っただろうが」
「私は任務で寄っただけなんですう」
 鈴様の後ろに隠れながら負けじと大声を出す。

「のう、カハナ。立ち話もなんじゃし、大切な客人。お茶でも出さないか」

 ずっと、ニコニコしていた村長の言葉に。
 助かったあ…と胸をなでおろす。
 カハナが偉い存在とはいえ、村長の言葉だ。
 カハナは、ギロッと村長を睨みつけた後、こっちを見て、
「おい、おまえと食い逃げ男は入るなよ」
 と言い放ったので。
 私と白雪姫は「そんなあ~」と叫んだ。
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