らんらんたるひとびと。~国内旅編~
カハナがいない間に、村人にお茶を貰って。
私と白雪姫は喉を潤した。
シナモンは「ふう」と珍しくため息をついている。
ホムラさんはしかめっ面のままで座り込み、
鈴様は物珍しそうに部屋をきょろきょと見回したり、部屋の外に出てみたりして、「勝手にうろうろしないでください」とホムラさんに叱られている。
「ジェイ様の彼女様はまことに・・・とても・・・」
言葉が浮かばないのであろう。
シナモンが困り果てた様子で会話を切り出す。
「シナモン、無理して言葉を選ばなくても大丈夫だから」
「そうですわね。はっきり言いますと、凄く嫉妬深い方なのかと…」
白雪姫はよっぽど喉が渇いていたのか、ごくごくと一気に飲み干して。
2杯目を湯飲みに注いで、「ぷはー」と言った。
「嫉妬深いどころが独占欲の塊だよ。あの子は特別だから」
白雪姫の言葉にシナモンが首を傾げる。
「かつて…海の一族の長になる者は黒い瞳を持つと聞いたが。あの子が次の長なのか?」
ずっと黙り込んでいたホムラさんが急に喋り出したから、思わずびくりと肩を震わせてしまった。
「私も昔、祖母に聞いたことがある。だが、村長になる人間は男しかなれないと聞いているが」
鈴様が懐かしそうに話す。
白雪姫は「へへん」と鼻の下を人差し指でこすって、知ったかぶりの顔をする。
「えー、鈴ちゃんもホムラちゃんも知らないのお?」
「何をだ?」
「黒い瞳を持った人物はあの子以外にもう一人いるってこと」
私と白雪姫は喉を潤した。
シナモンは「ふう」と珍しくため息をついている。
ホムラさんはしかめっ面のままで座り込み、
鈴様は物珍しそうに部屋をきょろきょと見回したり、部屋の外に出てみたりして、「勝手にうろうろしないでください」とホムラさんに叱られている。
「ジェイ様の彼女様はまことに・・・とても・・・」
言葉が浮かばないのであろう。
シナモンが困り果てた様子で会話を切り出す。
「シナモン、無理して言葉を選ばなくても大丈夫だから」
「そうですわね。はっきり言いますと、凄く嫉妬深い方なのかと…」
白雪姫はよっぽど喉が渇いていたのか、ごくごくと一気に飲み干して。
2杯目を湯飲みに注いで、「ぷはー」と言った。
「嫉妬深いどころが独占欲の塊だよ。あの子は特別だから」
白雪姫の言葉にシナモンが首を傾げる。
「かつて…海の一族の長になる者は黒い瞳を持つと聞いたが。あの子が次の長なのか?」
ずっと黙り込んでいたホムラさんが急に喋り出したから、思わずびくりと肩を震わせてしまった。
「私も昔、祖母に聞いたことがある。だが、村長になる人間は男しかなれないと聞いているが」
鈴様が懐かしそうに話す。
白雪姫は「へへん」と鼻の下を人差し指でこすって、知ったかぶりの顔をする。
「えー、鈴ちゃんもホムラちゃんも知らないのお?」
「何をだ?」
「黒い瞳を持った人物はあの子以外にもう一人いるってこと」