らんらんたるひとびと。~国内旅編~
時折、波の音が聞こえる気がする。
さっきまでの騒音が嘘みたいだ。
カハナはジェイと一緒に寝るのかな。
ジェイはロリコンでも変態でもないから、上手く距離を取るとは思うけど。
目の前の木炭を眺めていると。
鈴様は「ふう」とため息をついた。
珍しい…鈴様でもため息をつくんだ。
ぼお…としながら。
ふと、なんで私は鈴様と2人きりになっているのだろうと冷めた思いが通り抜ける。
いや、今冷静になってしまったら。
自分自身が崩壊してしまう。
鈴様がイケメンだけというのが、せめてもの救いだ。
こうやって、異性と2人きりになるのは、いつ以来だろう?
長い手足。
暗くてもわかる、整ったお顔。
時折、見せる鋭い目つき。
時に脳内が赤ちゃん。
好奇心旺盛の表情をして。
人を見下して。
世間知らずで、会話さえ成立しない…。
次期、ドラモンド侯爵様・・・
「あの娘とあの男は幾つ年が離れているのだ?」
じっと見とれていたら、鈴様と目が合った。
「へ? あの男?」
「あの生意気な娘とおまえの同僚だ」
「…ああ、ジェイとカハナのことですか」
鈴様は、本当に人の名前を覚えないのだな…。
私は膝を抱える。
「鈴様はあの2人が婚約者同士に見えないと思っているのですか?」
「…私の質問に答える気はないのか?」
質問を質問で返したのが気にくわないのか。
鈴様がこっちを睨む。
睨まなくてもいいのに…
「多分、8つくらいじゃないですかあ~。というか、何でそんなことを?」
鈴様が他人に興味を示すとは珍しい。
「ホムラがおまえの同僚のことを『ロリコン』と言っていた。何故、ロリコンになるのだ?」
きょとんとした顔で鈴様が言うので。
ホムラさん、余計なこと吹き込むなよお~と脳内で絶叫する。
「…まあ、鈴様がロリコンと思わなきゃ、あの2人はお似合いだと思いますよ」
頭が上手く回らないので、よくわからない答えになってしまったが。
鈴様は首を傾げて「そうか…」と言った。
本当は、婚約者同士ではない。
それを、鈴様に説明するのがだるい。
さっきまでの騒音が嘘みたいだ。
カハナはジェイと一緒に寝るのかな。
ジェイはロリコンでも変態でもないから、上手く距離を取るとは思うけど。
目の前の木炭を眺めていると。
鈴様は「ふう」とため息をついた。
珍しい…鈴様でもため息をつくんだ。
ぼお…としながら。
ふと、なんで私は鈴様と2人きりになっているのだろうと冷めた思いが通り抜ける。
いや、今冷静になってしまったら。
自分自身が崩壊してしまう。
鈴様がイケメンだけというのが、せめてもの救いだ。
こうやって、異性と2人きりになるのは、いつ以来だろう?
長い手足。
暗くてもわかる、整ったお顔。
時折、見せる鋭い目つき。
時に脳内が赤ちゃん。
好奇心旺盛の表情をして。
人を見下して。
世間知らずで、会話さえ成立しない…。
次期、ドラモンド侯爵様・・・
「あの娘とあの男は幾つ年が離れているのだ?」
じっと見とれていたら、鈴様と目が合った。
「へ? あの男?」
「あの生意気な娘とおまえの同僚だ」
「…ああ、ジェイとカハナのことですか」
鈴様は、本当に人の名前を覚えないのだな…。
私は膝を抱える。
「鈴様はあの2人が婚約者同士に見えないと思っているのですか?」
「…私の質問に答える気はないのか?」
質問を質問で返したのが気にくわないのか。
鈴様がこっちを睨む。
睨まなくてもいいのに…
「多分、8つくらいじゃないですかあ~。というか、何でそんなことを?」
鈴様が他人に興味を示すとは珍しい。
「ホムラがおまえの同僚のことを『ロリコン』と言っていた。何故、ロリコンになるのだ?」
きょとんとした顔で鈴様が言うので。
ホムラさん、余計なこと吹き込むなよお~と脳内で絶叫する。
「…まあ、鈴様がロリコンと思わなきゃ、あの2人はお似合いだと思いますよ」
頭が上手く回らないので、よくわからない答えになってしまったが。
鈴様は首を傾げて「そうか…」と言った。
本当は、婚約者同士ではない。
それを、鈴様に説明するのがだるい。