転生アラサー腐女子はモブですから!?
ノア王太子の策謀【ノア視点】
アイシャはリアムを選んだか……
リアムが去り、一人執務室に残ったノアは、窓辺に立ちボンヤリと外を眺めていた。アイシャとの思い出が脳裏をめぐる。
(私の誘いを、あの手、この手で避け続けた令嬢も、アイツくらいだな)
自分と同じ黄金色の髪をもち、勝ち気なコバルトブルーの瞳を煌めかせる五歳年下の従兄妹を思い、口元に自然な笑みが浮かぶ。
王城に頻繁に来ていると聞き調べさせた時のことを思い出したノアの口から、笑い声がもれる。
(騎士団に入り浸り、剣を習っていると知った時には、アホかと思ったよ。本当、アイシャといると飽きない)
アイシャと会うと、なぜか心が和らぐ。気が抜けるというか、彼女の巻き起こす騒動を知るたび、楽しくなった。
魑魅魍魎闊歩する貴族社会、王太子として気を抜ける存在は貴重だ。側にいて欲しいと思ったこともあったが、彼女に王太子妃としての重責を背負わせるのも気が引ける。王太子妃こそ柵だらけだ。
(まぁ、アイシャならそんなものもぶち壊しそうだが)
そんな葛藤の中、アイシャの動向を追っていた時だった。父王からアイシャが『白き魔女』としての力を復活させたと知らされ、婚約者候補となるように言われた。チャンスだと思った。
リアムが去り、一人執務室に残ったノアは、窓辺に立ちボンヤリと外を眺めていた。アイシャとの思い出が脳裏をめぐる。
(私の誘いを、あの手、この手で避け続けた令嬢も、アイツくらいだな)
自分と同じ黄金色の髪をもち、勝ち気なコバルトブルーの瞳を煌めかせる五歳年下の従兄妹を思い、口元に自然な笑みが浮かぶ。
王城に頻繁に来ていると聞き調べさせた時のことを思い出したノアの口から、笑い声がもれる。
(騎士団に入り浸り、剣を習っていると知った時には、アホかと思ったよ。本当、アイシャといると飽きない)
アイシャと会うと、なぜか心が和らぐ。気が抜けるというか、彼女の巻き起こす騒動を知るたび、楽しくなった。
魑魅魍魎闊歩する貴族社会、王太子として気を抜ける存在は貴重だ。側にいて欲しいと思ったこともあったが、彼女に王太子妃としての重責を背負わせるのも気が引ける。王太子妃こそ柵だらけだ。
(まぁ、アイシャならそんなものもぶち壊しそうだが)
そんな葛藤の中、アイシャの動向を追っていた時だった。父王からアイシャが『白き魔女』としての力を復活させたと知らされ、婚約者候補となるように言われた。チャンスだと思った。