転生アラサー腐女子はモブですから!?
「ねぇ、ルーナ。アイシャは大丈夫かしら?」
「それはどういう意味で『大丈夫かしら?』と仰っているのですか?」
「あっ、ごめんなさい。唐突過ぎたわ。先ほどアイシャと交わした会話は、聞いていまして?」
「給仕をしておりましたので、大まかな内容は把握しております。もちろん侍女は存在しないものゆえ、他言は致しません」
「えぇ、わかっているわ。アイシャとの会話の内容のことでルーナの意見を聞きたいの。彼女はウェスト侯爵家のリアムと婚約すると言っていたけど、ノアお兄様はあの二人を認めると思う?」
「ノア王太子殿下がですか?」
「えぇ……、わたくし、アイシャを見つめるお兄様の事をずっと見てきたけど、あれは完全にアイシャに恋する男の顔だったわよ。恋なんておこがましい程の執着をしていたように思うの」
「そうですね。幼少期からのノア王太子殿下からのアイシャ様へのアプローチのしつこさは使用人にも知れ渡る程でしたから。アイシャ様がなぜあんなにも上手くアプローチを交わす事が出来たのか、不思議なくらいの追いかけぶりでしたものね」
「はは、ははは……、確かにね。アイシャの本能的な危機回避能力はズバ抜けていると思うわ。だからこそ、お兄様が簡単に諦めるとはどうしても思えないのよ。腹黒お兄様の事だもの、徹底的に二人の邪魔をすると思うのよ」
「確かに、ノア王太子殿下は二人の婚約を簡単には認めないでしょう」
「やっぱり、そう思う? だとすると、この先アイシャにとって、辛い展開が待ち受けているんじゃないかしら。得体の知れない何かに、アイシャとリアムの仲は引き裂かれてしまうような気がしてならないの。そうなった時、私はアイシャの味方に立ち、支えてあげられるのかしら? ノアお兄様に逆らってまで、味方になってあげられるか不安なの」
「ノア王太子殿下も人の子です。いかに為政者であろうと好いた女性の幸せを願わない男がいましょうか。アイシャ様がどんな困難にも負けず、真にリアム様を愛するならノア王太子殿下も無体な事はなさいませんよ」
「そうよね。きっと、そう……」
お兄様が、アイシャに無体なことをするはずないわ。愛する女性を苦しめることなんて……
「それはどういう意味で『大丈夫かしら?』と仰っているのですか?」
「あっ、ごめんなさい。唐突過ぎたわ。先ほどアイシャと交わした会話は、聞いていまして?」
「給仕をしておりましたので、大まかな内容は把握しております。もちろん侍女は存在しないものゆえ、他言は致しません」
「えぇ、わかっているわ。アイシャとの会話の内容のことでルーナの意見を聞きたいの。彼女はウェスト侯爵家のリアムと婚約すると言っていたけど、ノアお兄様はあの二人を認めると思う?」
「ノア王太子殿下がですか?」
「えぇ……、わたくし、アイシャを見つめるお兄様の事をずっと見てきたけど、あれは完全にアイシャに恋する男の顔だったわよ。恋なんておこがましい程の執着をしていたように思うの」
「そうですね。幼少期からのノア王太子殿下からのアイシャ様へのアプローチのしつこさは使用人にも知れ渡る程でしたから。アイシャ様がなぜあんなにも上手くアプローチを交わす事が出来たのか、不思議なくらいの追いかけぶりでしたものね」
「はは、ははは……、確かにね。アイシャの本能的な危機回避能力はズバ抜けていると思うわ。だからこそ、お兄様が簡単に諦めるとはどうしても思えないのよ。腹黒お兄様の事だもの、徹底的に二人の邪魔をすると思うのよ」
「確かに、ノア王太子殿下は二人の婚約を簡単には認めないでしょう」
「やっぱり、そう思う? だとすると、この先アイシャにとって、辛い展開が待ち受けているんじゃないかしら。得体の知れない何かに、アイシャとリアムの仲は引き裂かれてしまうような気がしてならないの。そうなった時、私はアイシャの味方に立ち、支えてあげられるのかしら? ノアお兄様に逆らってまで、味方になってあげられるか不安なの」
「ノア王太子殿下も人の子です。いかに為政者であろうと好いた女性の幸せを願わない男がいましょうか。アイシャ様がどんな困難にも負けず、真にリアム様を愛するならノア王太子殿下も無体な事はなさいませんよ」
「そうよね。きっと、そう……」
お兄様が、アイシャに無体なことをするはずないわ。愛する女性を苦しめることなんて……