転生アラサー腐女子はモブですから!?
生と死の狭間
どこまでも続く花畑の一角に建つ、白亜の宮殿。開け放たれた門扉から、女性に手を繋がれた小さな女の子が出てくる。女性が何かを耳打ちすると女の子は嬉しそうに花畑へと走り出した。そんな女の子の背中を見つめていた女性は、女の子が見えなくなると踵を返し、ゆっくりと別の方角へと歩き出した。
花畑の丘からのびる小道を下っていけば、大きな河が見えてくる。その大河に浮かぶ数え切れないほどの船。風もないのに対岸へと歩みを進めていく船は、七色に輝き、目にも鮮やかに写る。
不思議な光景を見つめ、女性がつぶやく。
「あっちは、あの世よねぇ。それで、この河は、三途の川ってところかしらぁ」
「アイシャ、ここにいると危ないよ。お家に帰ろう」
川の中へと歩みを進めようとしていた女性は、いつの間にか現れた女の子の声に動きを止める。我に返った女性は、女の子に手を繋がれ、白亜の宮殿へ向け歩き出した。
花畑の丘からのびる小道を下っていけば、大きな河が見えてくる。その大河に浮かぶ数え切れないほどの船。風もないのに対岸へと歩みを進めていく船は、七色に輝き、目にも鮮やかに写る。
不思議な光景を見つめ、女性がつぶやく。
「あっちは、あの世よねぇ。それで、この河は、三途の川ってところかしらぁ」
「アイシャ、ここにいると危ないよ。お家に帰ろう」
川の中へと歩みを進めようとしていた女性は、いつの間にか現れた女の子の声に動きを止める。我に返った女性は、女の子に手を繋がれ、白亜の宮殿へ向け歩き出した。