転生アラサー腐女子はモブですから!?
(まずい、まずい、まずい……、このままでは、リアムの手管に巻かれ、さっきのキスの二の舞になってしまう)
「リ、リアム様!! わたくしのお部屋はどこですの?」
「えっ? アイシャの部屋? ここだけど……」
「――――はっ?」
リアムの案内で見せてもらった寝室は、この部屋に一つしかなかった。
「えっと……、寝室が一つしかございませんが?」
「そうだね。一緒に寝ればいいんじゃないかな」
「えっ、えぇぇぇぇ!!!! イヤイヤイヤ、無理です。絶対無理です! わたくし達、未婚の男女でしてよ!!」
「そうだね。でも、問題ないでしょ、すぐに婚約するし」
婚約するとかなんとか、さらっと怖いことを言っているが、この際それは無視だ。今はとにかく、自室を確保することが最優先事項だ。
「リアム様、早まってはなりません。同衾するなんてもっての他です。わたくし、ナイスバディな身体でもありませんし、もちろん何も起こらないのはわかっておりますが、世間の目と言うものがありますのよ」
「私は、別に気にならないけど」
「いえいえ、そう言う問題ではありません。このフロアには、使用人部屋が、沢山あるではありませんか。そちらを一部屋、使わせてもらってもよろしいでしょ」
船旅の間、リアムと一緒のベッドだなんてハードルが高過ぎる。何も起こらないと分かってはいても寝られるはずがない。
「う〜ん、困ったな。残念ながら使用人部屋はいっぱいなんだ。船は狭いだろう。必要最低限の使用人しか連れて来ていないけど、それでもアイシャに一部屋空け渡すのは難しいな。侍従や侍女に廊下で寝泊りしてもらう事になってしまう」
「では、私が廊下で寝泊まりします」
「それは許可できない相談だ。客人を廊下で寝かせたなんて知られたら、ウェスト侯爵家の威信に関わるからね」
「そんなぁ……」
「アイシャ、世間体は全く気にしなくて大丈夫だよ。このフロアにいるのはウェスト侯爵家の使用人のみだし、ロイヤルスウィート専属のクルーは何があっても秘密は漏らさないように教育されている。アイシャは何も心配せず、私とベッドを共にすればいい」
抱かれていた腰をさらに強くひかれ、リアムと向かい合わせに見つめ合う。
「何があっても絶対外部に漏れる心配はないけど、もし私とアイシャが同じベッドで、一夜を共にしたと外部に流れたらどうなるだろうね? 何も起こらなくとも、アイシャは私のところへ、お嫁に来るしかなくなるかなぁ。もちろん二人で既成事実を作っちゃうのも私は大歓迎だよ。一週間の船旅が、実に楽しみだね」
黒い笑みを浮かべ、クスクスと笑うリアムを見つめ、アイシャの頭の中では、彼に言われた言葉がクルクルと回る。
『男は皆、ケダモノ』
黒いオーラを纏ったリアムが、最後のトドメを刺すかのように、ニッコリと笑う。
「リ、リアム様!! わたくしのお部屋はどこですの?」
「えっ? アイシャの部屋? ここだけど……」
「――――はっ?」
リアムの案内で見せてもらった寝室は、この部屋に一つしかなかった。
「えっと……、寝室が一つしかございませんが?」
「そうだね。一緒に寝ればいいんじゃないかな」
「えっ、えぇぇぇぇ!!!! イヤイヤイヤ、無理です。絶対無理です! わたくし達、未婚の男女でしてよ!!」
「そうだね。でも、問題ないでしょ、すぐに婚約するし」
婚約するとかなんとか、さらっと怖いことを言っているが、この際それは無視だ。今はとにかく、自室を確保することが最優先事項だ。
「リアム様、早まってはなりません。同衾するなんてもっての他です。わたくし、ナイスバディな身体でもありませんし、もちろん何も起こらないのはわかっておりますが、世間の目と言うものがありますのよ」
「私は、別に気にならないけど」
「いえいえ、そう言う問題ではありません。このフロアには、使用人部屋が、沢山あるではありませんか。そちらを一部屋、使わせてもらってもよろしいでしょ」
船旅の間、リアムと一緒のベッドだなんてハードルが高過ぎる。何も起こらないと分かってはいても寝られるはずがない。
「う〜ん、困ったな。残念ながら使用人部屋はいっぱいなんだ。船は狭いだろう。必要最低限の使用人しか連れて来ていないけど、それでもアイシャに一部屋空け渡すのは難しいな。侍従や侍女に廊下で寝泊りしてもらう事になってしまう」
「では、私が廊下で寝泊まりします」
「それは許可できない相談だ。客人を廊下で寝かせたなんて知られたら、ウェスト侯爵家の威信に関わるからね」
「そんなぁ……」
「アイシャ、世間体は全く気にしなくて大丈夫だよ。このフロアにいるのはウェスト侯爵家の使用人のみだし、ロイヤルスウィート専属のクルーは何があっても秘密は漏らさないように教育されている。アイシャは何も心配せず、私とベッドを共にすればいい」
抱かれていた腰をさらに強くひかれ、リアムと向かい合わせに見つめ合う。
「何があっても絶対外部に漏れる心配はないけど、もし私とアイシャが同じベッドで、一夜を共にしたと外部に流れたらどうなるだろうね? 何も起こらなくとも、アイシャは私のところへ、お嫁に来るしかなくなるかなぁ。もちろん二人で既成事実を作っちゃうのも私は大歓迎だよ。一週間の船旅が、実に楽しみだね」
黒い笑みを浮かべ、クスクスと笑うリアムを見つめ、アイシャの頭の中では、彼に言われた言葉がクルクルと回る。
『男は皆、ケダモノ』
黒いオーラを纏ったリアムが、最後のトドメを刺すかのように、ニッコリと笑う。