転生アラサー腐女子はモブですから!?
「失礼致します。ただ今、アイシャ様をお部屋へと、ご案内致しました」
「――――そうか。それで、彼女の様子は?」
「あの様子ですと、しばらくは、怒りが収らないかと思います。アイシャ様とのディナーは、いかがなさいますか?」
逃げるように部屋を退室したアイシャの姿を思い出し、笑みが浮かぶ。今ごろ、ベッドに潜って叫んでいるな。『リアムなんて大っ嫌い』とでも叫ばれていそうだ。
顔を真っ赤に染めて、枕に八つ当たりしているであろうアイシャの姿を頭に思い浮かべるだけで、こんなにも心が弾む。
(本当、昔から面白い令嬢だよ、アイシャは)
確か、初めての出会いも、四阿を覗いていたアイシャが、四つん這いで逃げ出すところを捕まえたのだった。
(どうして、あんな生垣の影から四阿を覗いていたのか、聞いたことがなかったが……)
令嬢にあるまじき四つん這い姿で逃げ出そうとしていたアイシャの突飛な行動にも、何か深い意味があったのだろう。アイシャと深く付き合うようになった今なら、そんな彼女の突飛な行動ですら理解してやれる。
(昔から規格外すぎて、アイシャと一緒にいるだけで、本当飽きないな)
これからアイシャと過ごす一週間の船旅が楽しみで仕方がない。
「一緒のディナーは無理だろう。アイシャの部屋にディナーを運ぶよう、厨房へ伝えてくれ。私もここで軽く食事を取る。簡単な物を準備してくれ」
「かしこまりました。取り急ぎ伝えます。それと、例のドンファン伯爵家の白き魔女の噂についてですが、詳細がわかりました」
もう一人の白き魔女か……
「話を続けてくれ」
「――――そうか。それで、彼女の様子は?」
「あの様子ですと、しばらくは、怒りが収らないかと思います。アイシャ様とのディナーは、いかがなさいますか?」
逃げるように部屋を退室したアイシャの姿を思い出し、笑みが浮かぶ。今ごろ、ベッドに潜って叫んでいるな。『リアムなんて大っ嫌い』とでも叫ばれていそうだ。
顔を真っ赤に染めて、枕に八つ当たりしているであろうアイシャの姿を頭に思い浮かべるだけで、こんなにも心が弾む。
(本当、昔から面白い令嬢だよ、アイシャは)
確か、初めての出会いも、四阿を覗いていたアイシャが、四つん這いで逃げ出すところを捕まえたのだった。
(どうして、あんな生垣の影から四阿を覗いていたのか、聞いたことがなかったが……)
令嬢にあるまじき四つん這い姿で逃げ出そうとしていたアイシャの突飛な行動にも、何か深い意味があったのだろう。アイシャと深く付き合うようになった今なら、そんな彼女の突飛な行動ですら理解してやれる。
(昔から規格外すぎて、アイシャと一緒にいるだけで、本当飽きないな)
これからアイシャと過ごす一週間の船旅が楽しみで仕方がない。
「一緒のディナーは無理だろう。アイシャの部屋にディナーを運ぶよう、厨房へ伝えてくれ。私もここで軽く食事を取る。簡単な物を準備してくれ」
「かしこまりました。取り急ぎ伝えます。それと、例のドンファン伯爵家の白き魔女の噂についてですが、詳細がわかりました」
もう一人の白き魔女か……
「話を続けてくれ」