転生アラサー腐女子はモブですから!?
「わたくしは、ノア王太子殿下との婚約だけは絶対に阻止したいのです。そこでアナベル様に提案です。ノア王太子殿下の防波堤になってくださいませんか?」
「――――はっ!? えっ!えぇぇぇぇぇ……」
その後、アイシャから告げられたノア王太子防波堤計画は、アナベルの想像を、はるかナナメ上行くものだった。簡単に言えば、ノア王太子との一週間に、アナベルが乱入すると言うものだ。はっきり言って成功するとは思えなかったが、最後のアイシャの挑発に、アナベルは思いあまって頷いていた。
『ノア王太子殿下を奪いたくはないのか』
完全に嵌められたと思う。しかし、アイシャの言う通り、この計画が成功すれば、ノア王太子を手に入れられるかもしれない。
(どうせ、傲慢令嬢として評判は地に落ちているのだし、何したって、これ以上は落ちないわね。だったら、ノア様とアイシャ様の間に、割って入ってもいいじゃない)
泣いてスッキリしたのか、アナベルの頭の中も、ナナメ上へと吹っ切れていた。
「どうせ、ノア様には見向きもされていないのだから、お二人の仲、めちゃくちゃにして、差し上げますわ!」
傲慢令嬢の噂通りに、アイシャへと意地悪く笑ってみせる。そんなアナベルの表情を見たアイシャの顔に無邪気な笑みが浮かぶ。
「アナベル様、そのいきですわ!」
目の前でクスクス笑うアイシャを見て思う。
(アイシャ様って、不思議な方ね)
さっきまでは、憎くて憎くて仕方がない存在だったのに、今、心に宿っているのは別の感情だ。
思うがままに生きようとする彼女の生き方は、アナベルの目にまぶしく写る。
(ふふふ、自身の気持ちに正直に生きるか……。本当、おかしな令嬢さまだわ)
貴族令嬢として、淑女の鑑として、型にはまった生き方しか出来ない自分とは違う魅力を放つアイシャに、惹かれ始めていた。
「――――はっ!? えっ!えぇぇぇぇぇ……」
その後、アイシャから告げられたノア王太子防波堤計画は、アナベルの想像を、はるかナナメ上行くものだった。簡単に言えば、ノア王太子との一週間に、アナベルが乱入すると言うものだ。はっきり言って成功するとは思えなかったが、最後のアイシャの挑発に、アナベルは思いあまって頷いていた。
『ノア王太子殿下を奪いたくはないのか』
完全に嵌められたと思う。しかし、アイシャの言う通り、この計画が成功すれば、ノア王太子を手に入れられるかもしれない。
(どうせ、傲慢令嬢として評判は地に落ちているのだし、何したって、これ以上は落ちないわね。だったら、ノア様とアイシャ様の間に、割って入ってもいいじゃない)
泣いてスッキリしたのか、アナベルの頭の中も、ナナメ上へと吹っ切れていた。
「どうせ、ノア様には見向きもされていないのだから、お二人の仲、めちゃくちゃにして、差し上げますわ!」
傲慢令嬢の噂通りに、アイシャへと意地悪く笑ってみせる。そんなアナベルの表情を見たアイシャの顔に無邪気な笑みが浮かぶ。
「アナベル様、そのいきですわ!」
目の前でクスクス笑うアイシャを見て思う。
(アイシャ様って、不思議な方ね)
さっきまでは、憎くて憎くて仕方がない存在だったのに、今、心に宿っているのは別の感情だ。
思うがままに生きようとする彼女の生き方は、アナベルの目にまぶしく写る。
(ふふふ、自身の気持ちに正直に生きるか……。本当、おかしな令嬢さまだわ)
貴族令嬢として、淑女の鑑として、型にはまった生き方しか出来ない自分とは違う魅力を放つアイシャに、惹かれ始めていた。