【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜

 不思議に思ってジェラルド様の金色の瞳を見つめると、なぜか逸らされてしまう。

「……そう、レザン様は王家の影」
「そう、確かに彼は、王家の影だ。そして王家の影は、国王陛下の配下であると同時に、軍部の最高司令官の直属部隊だ」

 
 王立騎士団とともに、王国の力の象徴である王家の影。
 もちろん、王立騎士団の騎士たちと正面切って戦ったら騎士たちに軍配が上がるのかもしれないが、戦い方というものは、それだけではない。
 闇夜に紛れた戦いでは、彼らのほうが強いに違いない。

 そして、王家の影については、王族であっても、その詳細は秘匿されている。
 
 ところで、軍部の最高司令官って、誰だったかしら……。
 もちろん、その答えは、王国民であれば子どもでも知っているものだ。

 ────ジェラルド・ラーベル王弟殿下。
 彼は、国王陛下の末の弟であると同時に、国内最高の力を持つ精霊の加護を受けた、軍部の最高司令官なのである。
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